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シルクロード 天空の道
 第6日  (7月30日)

ゴルムトから
(NHKの「新シルクロード」で紹介された走る人の少ない悪路のルートを走って)
花土溝へ (花土溝泊)
 
 本日はゴルムトから花土溝までかってのシルクロードに近いルートをはしる。NHKの新シルクロードで”外国のTVカメラが足を踏み入れたことのないルート”と紹介された道をはしるのである。6:00 起床、半袖では寒い。部屋の温度(手持ちの温度計で)18℃だ。ホテルから10分ほど歩いたところでにぎやかなバザール、ホテルのすぐ前でも小さな市(いち)があると昨夜食事の時に説明あった。7:10 外へ まず道路中央のサボテンの造形物を写す。バスで見た時には次から次にたくさんあったが撮影しようとするとその間隔は長く一個しか写せない。ホテルの前の道路のむこうの市へ行く。店は自転車のうしろにリヤカーをつけたものが多い、オートバイのうしろに荷車をつけたのもありこちらの方が品物多い。
ホテル近くの市場のかわいい店

 商品は野菜中心、スイカも多い。中には直径50cm程度のザル2コに桃と小さい青い果実(名前はわからない)だけという店もある。7:30〜朝食、お粥 3種あるが米だけのはない、あずき、あわ、いろいろ、の3種。今日は万頭を食べる。8:40 町へ、昨日の店で水の凍ったのを買おうと思っていくがまだ開いていない。ホテルの前のいちは店も増え、人も増えて賑わっている。4号車はエアコン故障でこれはウルムチに帰らないと直らないということで添乗員さんだけが乗る。舗装なしの道で大変です。9:05出発、小生本日は5号車。トヨタの比較的新しい(10万キロはしっていない)車。走行距離みるためにメーター見ているとドライバーのチョウさんひとつをリセットし0としてくれる。これで距離をみるのは楽だ。謝々! 9:11 給油、6台満タンにするのに30分かかる。NHKの取材の時もここのガソリンスタンドか?ここから先には家並はみえない。番組ではタンクにも予備のガソリンをいれて車に積んでいたが、われらの4WDは車のタンク満タンにするだけ。

 9:42スタート すぐにウトムレン(書いてあったのは中国文字)198kmの標識がある。
この道を進んで行く。 この道だけがまっすぐ西域南道へ向かう
 そして標識のすぐ先で舗装きれる。10:03最初の対向車(タクシー) 右の方に集落みえる、道路の近くには麦畑もある。10:08 4WD2台来る、工事事務所が見えるので工事関係の車であろう。このあたりあたらしい道路建設中で新しい道路は広い。10:12 ブロックをつくる工場がある、道路用のブロックをつくっているようだ。10:18 後続車待ちで10分たらず停車、道路の周りは麦畑、並木に沿って用水路があり勢いよく水が流れている。麦畑で働く人もみえる、近くには村もある。10:42までの間にさらに三つの集落を通過。このあたりから工事のすんだ新しい道をはしる。といっても片側はまだ工事中のところがあり、はしっているほうもデコボコ道。工事のためか車のはしっている方にホコリがたたないように水を撒いている散水車にも出会う。10:50 集落通過。11:00 工事基地=ブルドウザー、ダンプ&宿舎あり。この道路”格芒公路”と書いてある。スルーガイドの王さんによると現在回り道になっている315号線が将来、近道であるこちらに代わるのだという。11:04 タマリスクのあるところでトイレストップ。降りてみると風が強い、そういえば車のたてるホコリが漂うことなくとんでいく。工事中の道路はずうっと続いており、工事現場がテンテンとあり、ダンプがあり、ブルドウザーがあり、人もたくさん働いている。そして対向するダンプも多い。基本的にはゴビや草原の中に1m〜2mほど土を積み上げた道路をつくっており、現在も工事中で工事カ所でも1車線は通行可能、2車線通行可能となっているところの方が多いという状態のようだ。橋の工事のところもあるが完成しているところはすくない。ここは川の中に石の多い車の通り道ができていてゆっくりゆっくりはしる。11:20頃ほんのちょっとの間舗装してあるところはしる。11:26 工場の建物みえる。11:29 ダンプやブルのある基地、 11:43 テントのならぶ宿舎、ここでは子供3人みえる。11:46満員のマイクロバスがくる、(服装から推定)現場から宿舎に食事に帰る人たちだろう。11:50 工事基地、12:05 50近いテントのならぶ大きな宿舎。12:10右に道路見える、古い道なのだろう、すぐにわれわれのはしっている道路と一緒になり消える。11:53工場の大きな建物、宿舎のテント群、テントの商店もあるところ(ここで昼食かと思ったがそのまま)通過。右にはオアシス(林)も見える。とにかく両側ゴビ灘の中をはしっていて、あるのは工事の基地と宿舎、そうして工事現場で働く人、行き交うダンプ。こういう風景の連続をはしり続ける。

 13:00 なにもないところで車停止し昼食。万頭、肉、卵、きゅうり(まるかじり)(添乗員さん持参のカリカリ梅、おかき、)もも、スイカ等のお弁当食べる。きゅうりのまるかじりが意外においしい。13:45出発。14:11 工事の人の宿舎、橋の工事はコンクリートをうって手の込んだもの、ちょっとした橋の工事現場には飯場がある。道路建設工事中でたくさん人をみるが、このあたりに住みついて農業や放牧をしているという人を見かけなくなってからすでに3時間が経っている。14:22 草原、このあたり湿原となっていてところどころに水も見える。14:32羊と牛が放牧されている。14:34大きな集落右にみえる、ゴルムトから185km。これがウトムレン(モンゴル語で1本の川のあるところという意味ーーとNHKの本に書いてある)だ。が、われらの車はスピードおとすこともなく通過。さっき見た羊や牛、そしてオート三輪もこの村の人のものだろう。5分もしない中にゴビの世界にはいる。
こういう景色の中をはしり続ける
14:41 われらの5号車 パンクで止まる。仲間のドライバーがよってきてタイヤ交換、15分で終了。俺ってトラブルメーカー?乗った車は昨日はエンジントラブル、今日はパンクと毎日なにかある。二日連続なのは小生だけ、どうなっているのだろう。15:03 (工事の?)役所、商店、飯店のあるところ通過。15:06〜10分トイレストップ。この時たくさんの鋼材を積んだトラックが追い抜いて行く、このトラック食事後一度追い抜いたのだが、さっきからの2度の停車で追いついてきたのだ。15:21左に川、土と同じような色に濁ったかなりの量の水が流れている。15:30 (1号車よりの無線だったと思う)道路閉鎖との連絡あり右に下りることできるところまでバックして右側の土漠に下りる。土漠の中、硬そうなところを選んで道路に沿って進む。何回も砂に突っ込みバックして脱出、違うルートを探して走るということ繰り返し、川が道路を分断しているところまでわれらの5号車が(15:50)一番乗りで来る。川の近くには前輪が埋まってしまった工事用のトラックが一台止まっている。われわれが行った時には運転手も乗っていなく、放置された状態。川を見たわれらの車のチョウさん、川は渡れると判断し少し引き返し道路に上がって後続車を待つが、後続車来ない。道路のウシロの方にあの鋼材をたくさん積んだトラックが傾いて止まっているのが見える。

遠くに見える青いトラックが脱輪している。 その右の車はこちらから行って立ち往生中。左手前は沙漠を脱出したわれらの車、後続車を待っている。 右の土色の中に土と同じ色をした水が流れている。 この水が見えている道路の半分を侵食して、道路が狭くなって大きな荷物を積んだトラックが路肩を崩してはしれなくなった
 道路左側が増水で削られてなくなり残ったところが狭く脱輪したようだ。このあたり暑い。5号車仲間の所に引き返す。後での添乗員さんの説明だと 1)2号車進めなくなりみんなを降ろして脱出に成功。2)4号車後輪駆動せず→クラッチの故障→部品交換でOK 3)6号車 四輪駆動に問題あり、最終的にワイヤーでひっぱり脱出に成功。(引っ張ったのは<一番馬力がある?>5号車でした)17:25出発 道路を分断している川は全車とも問題なく渡る。これからも20分おきくらいに工事の基地があり工事も続けられている。まわりはゴビ灘が多く、時に湿地の草原がある。

  18:28 道路の近くに一軒家があり、西寧飯館と書いてある、工事関係者を相手のホテルか?ウラに井戸があり水を汲んでいる人も見える。18:41発電所の大きな建物がある。19:15 休憩 7分停止。ここまでの走行距離301km。19:45まだ工事をしている現場を通過。20:10 右遠くに大きな建物、何かの工場のようだ。道路のちかくにはこの間にも工事基地、宿舎が20分おきくらいにある。20:15舗装道路に出る。道路の標識は花土溝 80km 冷湖 197km となっている。ここで後続車待つ。外は風強く少し寒い。20:27全車揃う。ここまでの走行370km、この間(記録しているだけで)26ヶ所もの工事関係の基地や宿舎があったので、無人という感じはなかった。しかし、工事が終わりこの人たちが引き上げたら途中に人の住んでいたところは2ヶ所。殆ど無人の荒野なのだ。いにしえのシルクロードもこのルートに近かったのだろうか。20:31 出発、快適な舗装道路はしる。 21:00頃 日沈む。広い平原、人の住んでいる気配はない。21:20左遠くに灯り見える、でも道路はそちらには向かわない。21:27灯りを左に見て通過。21:32前方に灯り今度は花土溝と思いチョウさんに”花土溝”の文字見せるが”NO”の返事。21:37たくさん電気のついた石油掘削中の塔のところ通過。その先を右に曲がると町の灯りが見える。今度は花土溝間違いない。途中に一ヶ所か二ヶ所しか村のないところに立派な道路を建設するのはこの石油のため。と推測する。町の中ぐるぐるとはしり、22:00ホテル(石油賓館)到着。

 すぐにホテル内のレストランで食事、茹でエビがでたのには感激。茹でピーナッツ、ソラマメもありビール飲むにはもってこい。ビールは西涼ビール ”金小麦”(武威市産)アルコール3,6% ちゃんと冷やしてある。美味しい、Kさんと二人で2本追加。(旅行社負担かわらず。−−食事後 王さんに言う、「ビール代予算オーバーなら言ってよ。自分たち(ーーKさんとともにを意識)で払うから」でも王さん大丈夫という。−−22:55食事終了,3階の部屋へ歩いてあがる(4階建てのホテルだがエレベーターはない)本日の長旅のためか、高地のためか、はたまたビールの飲みすぎか、その全部のためか階段では息がきれる。添乗員さんもガイドの王さんも元気な声で話しているがやつれが感じられる。かれらもこの難ルートに気を使うこと多く疲れているのだろう。部屋には蝿たたきが置いてある。シャワー使用、カーテンが短くトイレを含む部屋ビショビショになる。長ぁ〜い一日でした。でもおそらくこのルートを旅した日本人はまだ200人か300人かと勝手に想像すると疲れは感じない。本日の走行465km。

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