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シルクロード 草原の道 天山北路
第3日  (6月9日)

ハミから天山渓谷に入り緑のバリコンヘ。  (バリコン泊)
 本日はハミ博物館を見た後バリコンへ行く。6:55起床、部屋はクーラーなしでちょうどよい温度。7:30〜8:00朝食、中華のバイキング。8:20まで散歩、風は爽やか、ホテルの前の街路の並木よく茂ってきれいだ。9:40出発、すぐに立派な建物のハミ博物館に到着。まず、ハミ地区の地図、天山山脈の南にハミ市、北にバリコン県と伊吾県からなることがわかる。続いてハミ地区からの出土品の展示を見る。2600万年前の恐竜の化石、7000年前の石器、3000年前の銅器、陶器、ウールの糸や布(布には柄が織り込まれている)がある。また3200年前のヨーロッパ人と見られる男性のミイラもある。唐の時代のクマラジュウの像もある。10:30まで博物館の学芸員の説明(燕さんの通訳)付きで見学。詳しく見たいところある人のためのフリータイム15分、10:45まで博物館見学しバスへ。しばらくゴビタンの中を走る。11:33烽火台の跡見える、ハミ地区には烽火台55基残っているが清の時代のものが殆どで唐の時代のものは僅か5基しかないとのこと。今見えたのも清の時代のもの。11:40頃ゴビタンの中の道路の両側に植林(まだ人の背丈くらいの木)してあるところ通過、よく見ると細いホースが木に沿ってひかれていて木のところに小さい穴があけてありそこから水が噴出して給水する仕組みになっている。この設備でゴビタンの中でも枯れずに木が育っているのだ。11:56小さい峠を越える。(写真 3) 
写真(3) バリコンへの道、最初の峠を越えたところ。道は左の方にのびている
ちょっと下った後、狭い谷の中を川沿いに登っていく。狭い所は道路と川の両側は切り立った岩というところもある。12:30頃谷を登り切り上の広い草原に出る。空は暗い、少し前まで雨が降っていたのか、樹木も草も濡れている。道路はまだ登りなので最高点はこの草原のもう少し先なのだろう。樹木も多い、樹木はモミ、やカラマツの針葉樹だ。12:37ほぼ最高点(2300m)近くで写真ストップ。小雨が降りだす。バスを降りると寒い。針葉樹、ミドリの草、アブラ菜の黄色い花がたくさん咲いている。(写真(4)) 
写真(4) 高原の風景、黄色はアブラ菜の花
カザフ族のパオも見える。このあたりがバリコン草原だそうだ。それにしても雲が厚く、薄暗く、しかも遠くは霞んでいる。水墨画にはよいかもしれないが、写真には暗すぎるのが残念。12:50ガソリンスタンドでトイレストップ。このあたりもきれいな草原だ。ガソリンスタンド出てすぐ右に分岐すると伊吾へ行く道、草原の中に遠くまで光って見える。(写真(5))
写真(5) 伊吾への道

 13:10ごろ平野に広い牧場、たくさんの羊が放牧してある。それからは時々林がありその中に集落あるところいくつか通過。13:50道路の両側ポプラの立派な並木。14:00過ぎバリコンの町、小さな町なので14:05にはホテル到着。ホテルのレストランに直行しラグ麺の昼食。ビールは青島ビール、ただし蘭州産、アルコー4%で薄味、その上冷えていないので追加せず。聞くと夕食もここだとのことなので、夕食の時のために6本冷やしておくようにガイドさんにたのんでもらう。ラグ麺のほかにドンブリに入れたご飯が各人に出るがこちらは殆ど残してラグ麺はふたつのテーブルとも麺お代り。ラグ麺は美味しかったが、あのドンブリご飯のボリュームにはびっくり。14:50まで昼食、部屋へ行き、16:00までフリータイム。16:00〜唐の時代の屯田兵が駐屯した「大河故城」へ行く。出発の時は小雨、羊そして時々馬が放牧してある湿原の中の道を走る、遠くには雪の残る山も見える。16:29三叉路を右へ曲がる、時々集落のある道を16:56まで走り、そこの村(漢族の村とのこと)でドライバーの馬さんが「大河故城」を尋ねると、もっと手前とのことで引き返す、しばらく引き返し、(もう一度尋ねてから少し走り)17:17左側の畑の中の細いジャリ道を走る。すこし走ると右の方に途切れ途切れの土壁が見える、あれが「大河故城」のようだが、この道とはつながっていない。バスはまた引き返す。もとの道路にもどり近くでまた尋ねる。そしてほんの少しはしり17:30左側の家と家の間の細いジャリ道にはいる。少しはしると道路の近くにさっきの土壁が見えてくる。ところがこの細い道に工事のトラックが止まっている。クラクションを鳴らすと畑の方から男性が走ってきて故城の方にトラック、バックする。トラックは故城の入り口でストップ。故城の入り口には小さい小屋があり、トラックの運転手はこの小屋にはいり、入場券売りになる。ここの管理人が工事人も兼ねているようだ。いろいろあったが、17:37目的の「大河故城」に着く、雨もあがっている。(写真(6))
写真(6) 大河古城
今バスできた道は新しい道で、以前は17:30のところでバスを降りて畑の中の小道を歩いて故城に来ていたのだそうだ。(ホテル出発前に添乗員さんより草道を歩くのでなるべくしっかりした靴をはき、雨具を忘れないように注意があった。)城壁は240m×150mの長方形、入口のところ以外はなんとかつながっているが高さはデコボコで3m〜7mほどの高さになっている。中は広場で何も残っていない。中にレンガを敷いた遊歩道を作っているところで、打ち立てのコンクリートの上を歩かないようにと(運転手とは違うおじさんが)大声で言っている(ようだ)。バスが入ってきたアプローチ道もまだ工事中のようだ。最近観光客が来だしたので、あるいは観光客を呼ぶためにかとにかく整備中というところ。新しい石碑もできている。そのうち入口の標識もできるだろう。でもただこの土壁を見るだけに来る人はあるのだろうか?あまり期待できないというのが小生の感想だ。しかもこの城壁20年前には20mの高さがあったが、今は高いところでも7m。いつまでもつかも心配。
 18:14出発、18:18舗装道路にもどる。天気は回復し晴れてくる。(入口に標識ができるまでの参考:バリコンからの道路には省道(と思う)の道標があるが115kmの標識のすぐ先を(バリコンから 進行方向)右に入る。)18:26三叉路通過。すぐに写真ストップ、ロバや羊の放牧された草原と遠くの山がきれい。(写真(7))
写真(7) 大河古城から帰りの風景
 バリコンの町も遠くに見える。18:52ホテルにもどる。ホテルでは結婚式があるとのことで大勢の人が昼食をしたレストランの入口にいる。中に民族衣装で正装したかわいい坊やが二人いる。みなで写真をとらせてもらう。まわりの(普段着の)子供達も一緒にならぶので一緒に写す。ホテルの前の水溜りでみんな泥だらけになった靴をはいたまま洗う。靴を洗っていると右足だけ湿っぽく感じる。よく見ると前の方の底(靴底とゴムの部分)が剥がれて口を開けている。部屋に帰って靴を脱いでよく見ると前の方の1/3は完全に剥がれている。そのままめくれば全部剥がれてしまう感じ。持参していた底の厚いスリッパに履き替え食事へ行く。19:35〜広いレストランが結婚披露宴で貸切のため、特別室で夕食。われわれだけなのでここで参加者14名の自己紹介をする。みなさん多くを喋らないが、いろいろなところに行っていることが少しずつわかる。パタゴニアで朝焼けのフィッツロイを写真に収めた人、サバクの中に宿泊しながら楼蘭遺跡にいった人などーーー。小生自己紹介のついでに(靴底が剥がれたので)接着剤を持っている人いないか尋ねてみるが、持参している人はいない。ガイドさんにこの町に接着剤売っているところないかあるいは靴屋ないか探してもらう。食事には大盆鶏(ターバンチー)も出る。ビールは昼間と同じ青島ビールでたのんでいた通りしっかり冷やしてある。1本追加、15元。追加ビールを飲んでいるとガイドさんが靴の修理屋があると聞いて来て、靴をもってきたら修理に行ってくるという。食事も殆どすんでいたので、靴をぶらさげてガイドさんと二人で町に出る。最初に寄った店は閉店している。もう1軒あるとのことでしばらく歩いて広い通りのお店に行くとこちらはまだ営業中。入ると革靴が並んでいて釘や金槌が見える、革靴の修理屋さんでこのゴム底貼り付けることできるのか不安だが、だらしなく口をあけた靴を出してみる。おじさん、しばらく眺めていたがOKのようだ。チューブに入った液体の接着剤を塗り、手袋をして丁寧に押さえ付けて貼り付けてくれる。10分たらずで作業終了。どれくらいおいといたら履けるようになるかガイドさんに聞いてもらうといつでもOKとのこと。助かった!料金を聞いてもらうと2元(約35円)とのこと5元渡すとおじさんおつりを準備するのでガイドさんにおつりは要らないと言ってもらう。ホテルにもどる途中、ガイドさんは露店でスイカを買う。明日の昼食用とのこと。

 20:50ホテルにもどる。21:05まだ明るいので散歩に出る。靴は接着を完全にするため履かないでスリッパで出る。ホテルの近くの店に寄って見るが冷やした水はない。ホテルとそのうしろの山が夕日に照らされてきれいだ。やはり散歩に出かけていたFさん夫妻に会う。「接着剤あったので買ってきましたよ」とのこと、修理屋で直してもらったこと伝える。有り難い心使いに感謝、Fさんありがとうございました。日が沈むと寒い、21:25部屋に帰る。バスタブはない、シャワー使用、温度問題ない。水道の水は非常に冷たい。本日の走行 254km。(累計 867km)

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