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シルクロード 草原の道 天山北路
第2日  (6月8日)
ウルムチからーートルファンで火焔山中の吐峪千佛洞を見た後ーー ハミヘ。  (ハミ泊)
 本日はハミまでの長距離の旅。途中トルファンの近くで火焔山と最近公開されたという吐峪溝の千佛洞に寄る。7:05〜朝食 24階のレストラン。中華主体のバイキング。お粥が数種類ある。思えばこのレストラン2002年に来た時にはこの大きな円形のフロアーがゆっくりと回転しており、朝食のバイキングも中華と洋食の料理が違う場所に置かれていて種類も多かった。今は(朝だけかどうか不明だが)フロアーの回転も止まり、料理の種類も減っている。宿泊費を低くしたのか?古くなったためかわからないが華やかさは減った。食事後ホテルの前に出て見る。少し肌寒いくらいで爽やか。みんなの集まりも早く、チェックアウトもスムーズで予定より早く8:25出発、トルファンへ向かう。バスに荷物を積み込むのに時間がかかることがよくあるのだが、今年は大丈夫のようだ。走行距離チェックのためのメーターの記録もチャンと済ます。さっそく燕さんの説明が始まる。25分ほど走ると家は無くなり、ゴビの荒涼とした風景になる。砂利を採取しているところも見られる。9:00頃左側に湖見える。説明が無いので名前を質問すると、ダム湖とのこと。しばらくゴビタンの中を走ると風力発電の風車が見えてくる。9:15たくさん見えるパーキングエリアで写真ストップ、バスを降りると風は強く肌寒いくらい。この1年で100基以上増えて400基を越えたとのこと。道路の両側にあるので400基一望とはいかないが、広く長い風車の行列だ。このあたりで左の方にゴボタ峰(5445m)見えるはずとのことだが本日は雲の中。残念!

 9:25出発9:45右に塩水湖(塩の濃度は5%)見える。9:48左側 蘭新線の列車とすれちがう。このあたりタマリスクあるが花はついていない。9:50製塩工場もある。このあたり高速道の近くに一般道もある。9:56広いみどりの草原に牛や羊の放牧も見える。10:00過ぎから川沿いの渓谷に入る。まわりは草木のない岩山。左上の方、岩山の中腹に鉄道が見える。2001年はじめてここを走った時にはその荒涼とした風景にびっくりしたが、今はこういう風景にも慣れて感激はうすい。でも年間の降雨量20mm、年間の温度差80℃というトルファンの自然の厳しさは十分伝わってくる。10:13谷は広くなり、中腹の鉄道もはなれて見えなくなる。10:25谷を抜ける、まもなく広いゴビ、草原もあり放牧の羊も見える。陽射し強く、バスの中暑いのでクーラーいれてもらう。10:40(小草湖?)パーキングエリアでトイレストップ、ここのトイレはきれいで問題ない。土産物屋もコンビニもある、コンビニでクーラーかってにあけてチェックすると凍らせた水あるのでこれを買う1本2元。出発してすぐ鉄道と立体交差、地図から推定するとこれは南彊線のようだ。11:22トルファン料金所、ここを出るとすぐ左右ブドウ畑、左にはあの四角い穴の多い葡萄干し小屋も多い。11:28 トルファンの町近くを走る。ウルムチからトルファン183km。駱駝で旅をする時代は4泊5日の行程だったという、高速道のできた現代は僅か3時間のバスの旅だ。このあたりスピード制限のためゆっくり走る、11:32左に葡萄溝入口のゲートのあるところ通過。ここの葡萄溝は長さ8kmもあると説明ある。やがて油井が見えてくる、バスはトルファンの町の近くを通過したようだ。11:52今までのツアーで”火焔山”として寄っていたところ通過。あのパーキングの場所、公園として工事中である。火焔山にも寄るとパンフレットにも書いてあったが、ここは無視して通過。6月はじめという時期そして本日の天候のためか真夏のような赤みはない。11:56バスは国道(312号線)を左折、高昌故城の方に向かう。(推定だが、)高昌故城の手前で左にわかれる道を走り吐峪へ向かう。高昌故城のすぐ近く、2004年に訪ねたウイグルの少女ラジャーさんのことを思う。彼女ももう高校2年か3年、立派な娘さんになっているだろう。すぐ近くのはずなのに会わずに行くのが淋しく、なんか悪いような気もする。12:13吐峪へ3Kmの標識がある、近くには「火焔山」の石碑もある。

 12:17吐峪溝着、バスが何台も止まれる大きな駐車場があり吐峪溝と彫りこんだ立派な石碑もあり土産物屋も数軒ある。ここは古い村で今も多くの人が住んでいてモスクもある。千佛洞は谷の右側の崖に多く、かなり高い所の第38、40、41、の三つの窟(3〜6世紀のもの)が公開されている。(写真1) 
写真(1)  吐峪溝の公開されている千仏洞。急な階段を上って行く
気温 37℃(とガイドさんの説明)の中、急な階段を登ると汗が吹き出る。窟の中に入ると暑さ和らぐがそれでも暑い。ここで印象に残ったのは水銀を含むというもともとは朱色だったというところは黒く変色しているのに対して、ラピスラズリを使った青は非常に鮮明であるということ。もうひとつ近くのベゼクリク千仏洞は壁画の全ての顔は持ち去られたか破壊されているのに、ここでは顔の絵がはっきり残っているものがいくつかあるということである。対岸の同じくらい高いところにはおおきな円形の壁に囲まれた「ホジャマザール」(イスラムのお墓)がある。(写真2) 
写真(2) 東方のメッカ、土の塀にかこまれたところにお墓がある
ムハンマドの弟子が初めてこの地にイスラム教を伝えた、その時の伝教師5人のお墓がここにあり”東方のメッカ”といわれているとのこと。われわれは行かなかったが、こちらにもかなりの人が訪れているのが見える。13:48バスにもどる。13:53出発、もとに戻るのでなく谷の奥の方に進む。ここが火焔山の山中、14:00火焔山の写真ストップ。よく写真で火焔山として紹介されている(11:52通過)ところとは違うが火焔山の山中であることは確か。ここもまだ6月のせいか”火焔”の雰囲気は少ない。14:09峠を越え、14:14国道312号線へもどる。14:40ピチャン19kmの標識 このあたり道路の両側ゴビ、14:50大きな切石を並べた石材店の多いところ通過。14:54右折しピチャンの町の中心の方にはいり、すぐにレストランに到着。右折した道をまっすぐ進むと砂山公園、ポプラの先に公園の砂丘見えるが、霞んでいる。やはり砂丘は朝晩の陰影のある時がいい。レストランは清真料理の店、ビール(Tテーブル 2本無料)はWUSUビール(実際は漢字)ウルムチ産、よく冷やしてあるのが有り難い。1本追加、15元とこのあたりでは高い。
 
 15:50発、国道312号線にもどりハミへ向かう。16:18ちょっとした町を通過、ハミまではまだ289km(の標識)ある。16:25 バス臨時停車、ガイドさん露店でハミ瓜を買う。16:35〜黒ゴビの中を走る。黒は石炭、うすく見えるミドリはラクダ草と説明ある。17:32道路右側に車が落ちていて、その傍に男性が一人仰向けに転がっている。血は見えないが顔色は真っ白という感じ、道路には2台の車が止まっていて男性が3名降りて話しをしているところ通過。おそらく交通事故(傷んでいる車は1台なので自損事故?)だろう。17:37トイレストップでバスから降りる、風が強い。17:55ハミまで187km、左に行くと奇台と表示のあるところ通過。19:27ハミまで100kmのところ通過。今走っているのは国道312号線、312号線は上海〜イリを結ぶ4712kmもある長い国道とのこと。ついでに国道の番号についても説明があった。それによると100台は北京を起点とする国道、、200台は(北京を起点としない)南北にはしる国道、300台は東西にはしる国道だとのこと。ハミはシルクロードの天山北路(草原の道)、天山南路(西域中路)、西域南路の三つのルートの起点であり、シルクロードの”のど”であるという説明もある。われらは今は天山南路を走り、明日からは天山北路を走るのだ。バスは人の住んでいる気配のないゴビの中の道を走り続ける。19:45 林が見える、畑もありそう、ようやく人の住む感じのところになる。その後林は途切れ途切れ右側遠くに見える。20:35道路の両側に集落あり、畑と防風林、ブドウ畑も多く、ミドリ続く。21:05 ハミの町の四星のホテルに到着、まだ明るい。すぐホテルのレストランに行き夕食。ビールは西涼ビール、アルコール3,6%(蘭州産)よく冷えているが味がうすい。レストランの一角にビールを冷やすケースがあるので追加はその中から選ぶ。新疆ビール 4%(ウルムチ産)、金威ビール 3,6%(西安産)を飲む。1本10元。この中では新疆ビールが最も美味しかった。食事では素麺に近いヌードル(暖かいスープの中)が美味しくすぐにカラになる。21:55食事終わり部屋へ。キーはパスモと同じタッチ式という最新式。クーラー、冷蔵庫はあるが、バスタブはない、110V電源もない。クーラーは20分ほど使っただけ。太陽が沈むと暑さ感じなくなる。長い一日終わる。本日の走行613km。

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